横浜焼酎委員会ホームへ横浜焼酎委員会の概要過去の活動報告/例会報告焼酎研修会本格焼酎泡盛横浜大選集お問い合わせ
沖縄南大東島球磨宮崎焼酎研修会奄美焼酎研修会鹿児島焼酎研修会沖縄泡盛研修会

奄美・黒糖焼酎研修会報告

実施報告
実施日 2009年2月6日(金)~8日(日)

 横浜焼酎委員会の3回目の研修会は、熊本、宮崎などと候補が挙がる中、今回は奄美・喜界島に決まった。奄美へは直行便の便数が少ないので、旅程の関係で往復のいずれかは那覇か鹿児島での乗り換えになるうえ、奄美まで行ったらぜひ喜界島も訪れたいので予算的にも前回に比べてかなり高くなる。参加者数が危ぶまれたが、そんな心配をよそに前回の鹿児島参加者19名に対して、今回は20名となった。
羽田から直行便で着いた奄美は最高気温22度。立春を迎えたとはいえ、早朝に出発した横浜では最低気温5度だったので、一気に夏を思わせる南国の気候に一同興奮。今回も研修会の一切を企画調整してくれた(株)DMC沖縄の徳田さんと先乗りした小園副会長と奄美空港で合流して、天気も晴れ時々曇り、気分も上々でのスタートとなった。

1日目は喜界島まで行く予定なので、乗り継ぎの関係で奄美の蔵元見学はおあずけ。まずは奄美の郷土料理「鶏飯」で腹ごしらえの後、奄美北部を観光。奄美の伝統文化を紹介している「奄美パーク」、東に太平洋を望む「あやまる岬」を観光した。

奄美から喜界島への飛行機は定員36人乗のSAAB製プロペラ機。離陸してから上昇を続けたと思ったら着陸態勢に入りますとアナウンスがあり、離陸から10分程で喜界島空港に着陸した(笑)。飛行機から降りるとバス停のような到着ロビーまで歩く間、南国の爽やかな風が出迎えてくれた。

■黒糖焼酎研修その1.「朝日酒造(黒糖精糖工場)」
朝日酒造では、喜界島でサトウキビの栽培から手がけ、生産したサトウキビから黒糖を製造して、さらにそれを原料に黒糖焼酎を造っている。今回は黒糖の精糖工場を見学させてもらい、黒糖の製造工程を詳しく説明して頂いた。喜界島は面積が小さいながらサトウキビの生産量は奄美大島の約2.2倍。奄美諸島の中でも徳之島に次いで第2位の生産量を誇り、島のほぼ全域でサトウキビを栽培している。
サトウキビ、黒糖と大自然に囲まれた南海の島。今年7月22日には皆既日食も見られるという。

□喜界島での宴 「花のれん」
朝日酒造の喜禎さんを囲んで、夜光貝、スズメダイなど地元料理をつまみに黒糖焼酎「朝日」の実践研修! 今夜の宿「ビジネスホテル喜界」はすぐ近くなので今夜だけはどんなに酔っても這ってでも帰れる。

二日目(2月7日)
■黒糖焼酎研修その2. 「朝日酒造」
創業は大正5年。初代、喜禎康二が沖縄から女性杜氏を招き、泡盛を造ったのがはじまり。現在は「焼酎を通して喜界島を伝える」をテーマに黒糖焼酎が持つさまざまな可能性に挑戦し、喜界島という島も感じられる焼酎造りを目指しているとのこと。前日の黒糖製糖工場見学に続いて、酒造工場では朝8時からの朝礼にも早朝からお邪魔することとなった。
朝礼の後、焼酎工場内の設備を順に見学と詳しく説明していただいた。社員さんが一丸となって独自のアイデアで工夫している様子が窺える。2007年グラスボトルデザインの優秀賞を受賞した 「陽出ずる國の銘酒」のボトルデザインは四代目喜禎浩之さんご自身が考案したものだ。また、「南の島の貴婦人」のボトルも実に魅力的だ。大きな木造の貯蔵倉のタンクには黒糖焼酎が出荷までの静かなときを送っている。

■黒糖焼酎研修その3. 「山田酒造」
喜界島から奄美空港に引き返して山田酒造さんにお邪魔した。本格焼酎泡盛横浜大選集の第2回に出展頂いて以来である。工場内を案内していただいたあと、手料理をつまみに長雲と長期熟成貯蔵を試飲させて頂いた。力強さとやさしさが同居したような味わいの長雲は、「長期熟成貯蔵」で5年寝かせているので更に深みが加わる。

■黒糖焼酎研修その4. 「弥生焼酎醸造所」
本島の中心地名瀬市街に入ってまもなく弥生酒造さんに着くと、杜氏の本田さんが元気に出迎えてくれた。川崎常務とともに製造工程を見学させてもらいながら、焼酎造りについて詳しい説明をいただいた。本田杜氏の焼酎造りへの飽くなき観察と製造機械設備への創意工夫が香り高くうまい焼酎を造りだしているのだと感じた。
2月18日~24日まで、横浜高島屋B1「味くらべ・地酒まつり」に出展。また、13日~24日まで池袋東武百貨店で「大鹿児島展」が開催されるので近くでお目に掛かることができる。

■黒糖焼酎研修その5. 「西平酒造」
西平酒造さんでは西平社長と杜氏さん、社員の方が応対してくれた。仕込みの様子などを見学していたところ、思わぬハプニングが発生。ちょうどこの不景気で黒糖焼酎の出荷が減っているという取材に来ていた南海日日新聞の記者に出会い、皆さんはどういう団体ですか?と、私たち黒糖焼酎研修会の取材を受けることとなった。松信会長の「横浜では黒糖焼酎はむしろ着実にファンが増えていると感じている。」との横浜焼酎委員会の蔵元を応援する気持ちが翌日朝刊1面カラー写真入りで掲載され、この研修会がより意義あるものとなった。
なお、西平酒造さんは、期間限定2月19日~24日まで池袋東武百貨店「大鹿児島展」に出展されるので、お近くの方はお立ち寄りください。

■黒糖焼酎研修その6. 「富田酒造場」
弥生さんと西平さん、富田酒造さんは名瀬市街のお互いに近い位置にある。今日の午後3軒目になる富田酒造さんは、研修会の調整段階でなんと富田さんが横浜そごうに出展していて行き違いになることが分かった。お留守にお邪魔することとなったが酒造蔵を案内しながら一生懸命説明してくれて、留守を預かっていた社員さんが素晴らしい責任を果たしてくれたことに感激した。龍宮甕仕込みと全員で記念写真。

□奄美の酒販店 「酒屋まえかわ」
夕食の前に「酒屋まえかわ」さんを覗くと黒糖焼酎がズラリと並んでいる。黒糖焼酎のほとんどが入手できるのではないだろうか。6月の大選集に、奄美・黒糖焼酎の心強い後ろ盾をお願いした。

□奄美名瀬の宴 「ならびや」
一行はこの日までに蔵元見学の研修を終え、奄美の夜に黒糖焼酎を味わう実践研修となった。今日訪問した西平社長、弥生焼酎の本田杜氏、川崎常務がご参加くださり親睦を深めると、黒糖焼酎造りに掛ける意気込みが伝わってくる。またならびやの亭主のご配慮で明日行われる島唄コンクールに出演する若手唄者軍団の島唄も聴かせて頂き、参加者一同奄美の雰囲気と黒糖焼酎に大満足した。

三日目(2月8日最終日)
□奄美観光. 「大島紬村」
つかの間に奄美研修会の今日はすでに最終日。沖縄那覇経由で羽田まで帰る予定。午前中の奄美観光「大島紬村」は、大島紬が出来るまでの工程を実演しながら分かり易く説明していた。が、我々を快く送り出してくれた奥方のお土産には残念ながらちょっと手が届かない。

□海浜の宴. 「奄美きょら海工房
奄美空港の搭乗便まで、きょら海工房に寄った。黒糖の精糖を実際に見ながら出来たての黒糖は実にうまい。少し時間もあるので昨日の残りの黒糖焼酎を下げて砂浜に降りることにした。珊瑚の白い砂浜とコバルトブルーの海。南国の爽やかな風に吹かれて最後に戴く黒糖焼酎。きょら海工房からピザの出前をお願いして、海浜での最後の宴となった。どこでも楽しんでしまうのが横浜焼酎委員会だ!

 
★まとめに
黒糖焼酎蔵元訪問5蔵。黒糖製糖工場見学1軒。新聞取材1件。豊富な奄美の自然に触れること多数。
とにかく、南国の海と白い砂浜、ジャングルとサトウキビと、なによりも黒糖焼酎が印象的でした。
黒糖焼酎は、ロックよし、水割りよし、お湯割りよし。
あらためて黒糖焼酎の旨さを再確認したのでした。

最後に、今回の研修会に快くご協力くださった蔵元さんと奄美の皆さん、それから差し入れまで戴いた「酒屋まえかわ」のご主人と「ビジネスホテル喜界」さんに感謝して奄美・黒糖焼酎研修会のご報告と致します。


▲このページのトップへ